女子高生の紬が可愛い、可愛すぎる!この可愛さは反則級だ。
高校で同じクラスになった瀬那は、紬にとって中学生のときに野球の試合で見かけて以来、「神様」と崇める存在だった。
神様にあるお願いをしてから、二人は少しずつ距離を縮めていく。
瀬那にとってのハムスターのような紬。挙動不審で真っ赤になってしまい、おにぎりを頬張る姿もまた、たまらなく可愛い。
後光が差して見えるほど輝く瀬那と、そんな彼に振り回されながらも必死についていく紬の関係は、読んでいるだけで身悶えしてしまうほど愛おしい。
いつも謝ってばかりの紬の受け答えは、まるで武士のようで、そんなに何度も切腹していたら、命がいくつあっても足りないよと、思わず頬が緩んでしまう。
暑い京都の夏。祇園祭ではなく、あえて亀岡の花火大会を選ぶところも良いなと思う。
だって、祇園祭の宵山なんかに行ったら、紬は迷子になってしまいそうで、心配でたまらなくなりそうだから。
恋をして、相手の気持ちを考えることで、今まで見えなかった自分自身の姿に気づくものだ。
超ネガティブな紬と、超ポジティブな瀬那。
駆け引きなんてできない不器用な二人の、もどかしくて、でもたまらなく可愛い物語でした。
レビュアー
どのページにも夏のキラキラした日差しのようなときめきが溢れてます。この気持ち、恋と呼ばずして何と言うの!!と微笑みなから読み進めてました。
気弱な紬ちゃんは憧れから瀬那くんのことを神様、と讃えるのですが、瀬那くんの方は紬ちゃんのことは身近に普通に可愛いと思っていて、その微妙に噛み合ってないモダモダする両片思いみたいなところがたまりませんでした。
紬ちゃんの緊張のドキドキは音が聞こえそうなくらい伝わってくるのですが、何事にもポジティブで人前でも物怖じしない瀬那くんが緊張するシーンがあるんです。この瞬間の感情がきらめいていて素敵でした。
ハムスターのどん兵衛が「キュ」と鳴くところがこの恋を応援してるみたいだな、と笑顔になりました。
はじけそうな青春の初々しさが眩しいお話でした。
書店関係者
なんて可愛らしいふたりなのだろう。
高校生ならではの甘酸っぱさと、はずかしさによるすれ違い。2人のドキドキが伝染して胸がギュッとなりました。どんなに自信がなくて臆病になっても、勇気をだして一歩踏み出せる瞬間が必ずある!!
恋のチカラと輝く未来を信じてみたくなるお話でした!
書店関係者
それぞれの視点が切り替わる事で気持ちの変化やすれ違っている部分などが見えやすかったです。
お互いがお互いをちょっと変な人だと認識していたけど似た者同士なのでは?と思っていました。
声をかけられると驚きのあまり奇声を発したり、お弁当でおにぎり3つと実は大食い属性持ちだったり紬可愛いですね。
最初は飼っているハムスターに似ているだった瀬那の紬に対する気持ちの変化、それがなんであるのか定まっていなかった中で急にストンと落ちてきた自覚シーンが好きです。
誰かを好きになる事で知らなかった自分自身に出会い、それは時に大きな原動力になる一方で臆病にもさせるもの。
紬と瀬那に起きた変化がどのような物だったのかは読んで確かめて欲しい。
すぐ緊張でぎこちなくなる紬と緊張知らずの瀬那という正反対の2人が織りなす青春恋愛物語。
特に1対1のラブコメ好きに読んでもらいたい1作でした。
レビュアー
- 著:織島かのこ
- 装画:前田ミック
- 発売日:2025年6月20日
- 価格:781円(本体710円+税10%)
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