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私たちの仕事はただの掃除じゃない。
故人が最後に遺した想いを、私たちは見つけ、遺族に伝える義務がある――。

柊つかさは、残留思念が視える異能の遺品整理士

遺品整理会社「メメント」に勤める彼女が許せないのは
故人の想いを見過ごして無駄にすること。

怒り。悲しみ。後悔……遺品から伝わる声なき声を聴き、故人の想いを知った時、
彼女は「」の裏側にある真実へとたどり着く。

故人が伝えられなかった想いを個性豊かな「メメント」の仲間と届けるつかさ。
だが、そんな彼女にも秘密があるようで……。

残留思念が視える異能の遺品整理士・柊つかさが、
「死」の裏側にある想いを紐解く命の感動作!

Movie
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  • ひいらぎつかさ

    残留思念が見えるクールで無愛想な遺品整理士。
    遺品を大切に思うがあまり、しばしば暴走することも。
    それが原因で何社もクビになり、遺品整理会社「メメント」に流れ着いた過去を持つ。

  • 洲雲すぐも晴夜せいや

    メメントに務める遺品整理士。
    大柄で強面だが、なんだかんだ面倒見がよい。
    それ故、つかさのバディとして日々彼女のフォローにまわる苦労人。
    ジッポーライターを肌身離さず持ち歩いているが、本人は非喫煙者のようで……?

  • 笹森ささもり

    メメント社長。
    職場を転々としていたつかさを快く迎え入れた心優しい人。
    人が良すぎるため妙な仕事を掴まされることも多い。
    しかしやるときはやるため、社員からはとても慕われている。

  • 紗栄子さえこ

    メメント事務担当。年齢不詳の明るいお姉さん。
    彼女には誰も頭が上がらない。

『時を刻む音』

 遺品整理士、柊つかさは極度のワーカホリックである。
 趣味が仕事。仕事こそ生きがい。そんな彼女にも休日は存在する。
 遺品整理は体力勝負。そのため、時折つかさは豊平川の河川敷にランニングをしにやってくる。
「――っ、返せよ!」
 近くでいい争う声が聞こえてきた。
 何やら小学生くらいの男子数名が揉めているようだ。
「返せってば! それは大事なものなんだ!」
「いいじゃん、ちょっとぐらい貸せよ!」
「大体、学校にこんなものしてきちゃダメなんだ~」
「腕時計とかカッコつけてんのかよ」
 三人が一人からなにかを取り上げてからかっているようだ。
 取り返そうと必死にもがく少年を嘲笑うように、他の男子はそれを乱暴に投げ渡し妨害している。
「……くだらない」
 そんな光景を見てしまい、思わずつかさは足を止めた。

  • 優秀な遺品整理士のつかささん。
    勤務態度もまじめなのに職場を転々としているのは遺品の残留思念が読み取れる特異体質が影響していて……。
    亡くなった人の想いを尊重したいがために真っ直ぐなもの言いで遺族とぶつかってしまうこともある。
    でもその言葉はとても真摯でピシャっとしてやったりなところは快感でした。
    社長も和む方で、メメントは良い会社ですね。
    つかささんが来年もこのメンバーで忘年会しているといいな。

    書店関係者

  • 遺品整理会社「メメント」で働く柊つかさ。
    彼女は、遺品の残留思念を読み取る力を持っている。
    バディを組む州雲と共に一癖も二癖もある依頼人から託された遺品を丁寧に整理していく。
    その過程で明らかになる驚きの真実。
    遺品に残された故人の想いに気付いた時、残された遺族は何を想うのか……。
    涙なしでは読めない心にぐっとくる物語だった。

    レビュアー

  • この世を去ってしまった人の思いを知ることはできない。
    もう問いかけることはできないけれど、残された側のひとの思いが時には彼らの気持ちを台無しにしてしまうこともあるのだな…と、可能な限り伝えようと踏みとどまるつかさの信念に改めて教えられる思いがしました。
    つかさも少々不器用ですが、自身の経験からくる真摯な願いを受け止めてくれる同僚や上司と出会えて、自覚以上に余裕が持てるようになってこれてるんじゃないかな。
    よかったね。

    レビュアー

  • つかさが洲雲に言い放った「故人が最後に遺した想いを私たちは見つけ、遺族に伝える義務がある」という言葉がズシンと心に落ちてきた。
    その後にも、彼女の言葉の重さに、逝った者と残された者の気持ちを繋げようとする思いの現れに、心打たれ続けた。

    教育関係者

  • 切ないとか悲しいのではなく、ひとつひとつのエピソードを読み終えるたびに心を温めてくれる優しい生と死の物語でした。
    大切な人の死を経験したことのある人なら絶対感動する作品だと思います。
    私も今を生きていることへの感謝と、毎日仏壇に手を合わせることを忘れないでいたいと今作を読んで強く思いました。
    また残留思念という能力を積極的に利用し、人々に希望を与えていくつかさの活躍も印象的でした。
    メメントでの仕事はつかさにとってまさに天職。つかさのすべてを受け入れてくれるメメントと素敵な仲間たちは、これからも彼女の居場所になってくれそうです。

    レビュアー

サイレント・ヴォイス 想いのこして跡をたどる

表紙
  • 著:松田詩依
  • 装画:夢子
  • 発売日:2024年2月20日
  • 価格:792円(本体720円+税10%)

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