楽しいという気持ちは
きっといつでも
最強の武器になる。
カレー店「ネコとカレーライス」を
ささやかながら運営中の松本と中村。
ある日、スパイス開発の仕事で
中村がインドから、
カレー予備校の後輩たちのサポートで
松本が恩師の坂本から、
それぞれ声をかけられる。期間は約2週間。
その間お店をどうするかと悩む2人の前に、
久々に「不思議な白いネコ」が現れた。
その瞬間、店が大変なことに……!
天から強制的に与えられたような
2週間の休店期間。
インドと東京の2か所に分かれた
彼らの新たな課題は
「僕たちのビリヤニ」を作ること!?
カレー・オブ・ザ・イヤー2022企画部門受賞の
人気作、待望の第2弾!
ビリヤニとは…
ビリヤニ。インドといった南アジア地域、中東地域で食べられているスパイスを使った炊き込みご飯。
バスマティライスのふっくらと軽い口当たり。炒めた玉ねぎの香ばしさと甘さに、肉のうま味、そして極めつきのスパイスの薫りが一口ごとに身体に染みていくというくせになる味わいだ。お店に行って皿をだされたとき、ふわっと広がる香気はたまらない。
(本文P51より一部抜粋)
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得意料理はスパイスカレー。
無職。彼女にフラれたて。
そんな中途半端な僕・松本優人は、
ある日ふしぎな「白いネコ」に導かれて、
10数年ぶりに幼なじみの中村太一に再会。
二人で、昼間は営業していない
バーの店舗を借りて、
半月に一度オープンする
「間借りカレー店」を始めることに。
初回は大盛況だったものの、
集客もままならない素人による
その店の客足は次第に途絶えてしまう。
「今日が最後かな」
そう思ったとき、一人の女性が現れた。
彼女・成宮あおいは
「自分は『カレー予備校』の生徒だ」
と名乗り、カレーを食べると
「趣味でここまで作れるのは凄い」
と僕らに言った……。
「趣味ではなく、本気でやりたい」
カレーの世界の有名人がそろうその予備校に、
僕と中村は通うことになる。
自分たちの「本気」をつかみ取るために。
そして、そこで出会った仲間たちと、
「究極のミールス」を作り上げるために――。