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ことのは文庫

約束のあの場所、君がくれた奇跡

story

心臓移植を受け、1年遅れて高校に進学する幼馴染の六花。小さい頃から妹のように面倒をみていた朝陽は、ある日、六花の中にもう一人の人格がいることを知ってしまう。

彼女は自分のことを「希美」と名乗り、朝陽に『約束の場所』へ連れて行ってほしいとお願いをする。

六花と希美……『二人』の秘密を知った朝陽は、周囲にバレないよう協力することを決意するが、その出会いは朝陽自身が抱えるある事情にも変化をもたらすことに――。

もう叶わないはずだった約束。
希美の想いと、朝陽と六花の想いが重なり合い、奇跡が起きる。

オトナも楽しめる感動の青春小説「泣ける四季シリーズ」最終章、冬!

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『約束のあの場所、君がくれた奇跡』ことのは文庫公式PV

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  • 百瀬ももせ六花りっか

    16歳。春から一年遅れで高校一年生。 童顔で長い髪をゆるくふたつに結んでいる。
    心臓の病気で長く入院していて、一年前に心臓移植手術を受けた。

  • 日高ひだか朝陽あさひ

    17歳。さらっとした黒髪の平凡な男子高校生。 面倒見が良く、自分の弟や妹たちの世話をする完璧なお兄ちゃんタイプ。
    六花とはお隣さん同士で幼馴染。

  • 希美のぞみ

    六花の中に現れたもう一つの人格。彼女にはある目的が……。

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  • 心臓移植をきっかけに六花の中に宿った希美、彼女の残した未練を解消する手伝いをする事にした朝陽。
    その途中で目を背けていた六花に対する歪んだ思い、再婚した家族との距離感など朝陽自身が居場所を探して微妙に上手く行っていないというのがよく感じられました。
    伝えられる事は伝えられるうちにという言葉の持つ重みを希美とその会いたい人、マスターと響子さんの関係を通して学んだ朝陽が後悔しない為に踏み出した一歩はまさに冬から春へ向かう物語だ、と感じました。
    マスターの「奇跡は信じる質だ」と答えた時の頼もしさが好みで響子さん共々素敵な夫婦だったと思います。

    レビュアー

  • レシピエントだけではなく、ドナーに対しても焦点が向けられている点に非常に作品の良さを感じました。
    肝臓や腎臓を除けば臓器提供が行われるその際には、一つの命が脳死という形で失われています。
    命のバトンを受け取った六花(レシピエント)だけでなく、バトンを渡した希美(ドナー)にも物語があることを忘れてはいけない、この命のバトンにブリッジとして関わる者として改めてそう思えました。
    冬から春へ。死と向き合う事で凍てついた心を優しく温めてくれる素敵なお話でした。

    レビュアー

  • 希美の最後の願いを通じて、絆を深めていく朝陽と立花の物語に魂が震えました。中でもラストの一文が秀逸すぎて印象に残り、朝陽と立花のこれからを見守る希美の姿が思い浮かびました。水瀬さんの作品に登場するキャラクターは純粋な性格の子が多くて愛着が持てます。身近な人と過ごす時間の尊さを感じられる要素もあり、特に学生の読者におすすめしたい物語だなと個人的には思いました。

    レビュアー

  • 『なにもかもひとりで、頑張らなくていいんだよ?』
    手から伝わる温もりと優しい愛で、心の壁を雪解けのようにとかしていく。偶然が重なり奇跡を引き起こす、たくさんの愛が詰まった優しいお話です。
    後悔しないように、伝えたい思いを伝える大切さを教えてくれました。大好きな人に気持ちを伝えたくなる、出会いと別れの季節におすすめの1冊です。

    書店関係者

表紙

約束のあの場所、君がくれた奇跡

  • 著:水瀬さら
  • イラスト:フライ
  • 発売日:2024年4月22日
  • 価格:781円(本体710円+税10%)

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