観光バス会社の空きスペースで紅茶専門のキッチンカー〈シュシュ〉を営む川澄汐里。
勤めていた紅茶専門店が閉店し、独立してみたものの売上目標達成にはほど遠い毎日。

そんなある日、オニオングラタンスープで人気のキッチンカー〈グラタ〉を営む美野要の飼っていた猫が行方不明だということを知る。
〈グラタ〉の人気に引け目を感じていた汐里は、今まで彼とまともに口をきいてこなかったが、実はその猫を偶然見かけていて――。

猫でつながる人の縁。
キッチンカーを舞台に年の差コンビの贈るハートフル・エンターテイメント!




主人公の汐里が仕事が終わった時に職場の仲間と飲んでいたという
「賄いのチョコミントティー」
作者自らが読者のためのオリジナルレシピとして公開。
紅茶をベースとしたさっぱりした味わいながらも食後のデザート代わりに楽しめるという一品です。

材料1人分(マグカップ1杯180cc)

  • a.トワイニング セイロンオレンジペコ
  • b.ボルス ペパーミント グリーン 24度
  • c.牛乳 ※乳脂肪分3.6以上
  • d.ハーシーズ チョコレート シロップ

作り方

  • オレンジペコ(a.)の茶葉3g(だいたいティースプーンで山盛り1杯ぐらい)を120ccのお湯で濃いめに蒸らします。
  • ①の間に、ミント(b.)25ccをレンジで数秒加熱してアルコール分を飛ばします。
  • レンジで軽く(60℃くらい)温めたミルク60ccを、ミルクフォーマーで泡立てる。①と②を合わせたものに注いでから、泡の部分を載せます。
チョコシロップを回して、完成です。


  • まさにタイトル通り。美味しそうなオニオンスープと、香りの良い紅茶、その中を取り持つような猫たち。
    心があたたかくなったり、お腹が空いてきたり、猫の柔らかい毛に触れてみたり。
    さて、肝心のふたりの仲は、これからどうなるのか?
    あたたかい余韻の残る作品。猫好きも料理好きもどちらにも満足。

    図書館関係者

  • 紅茶のキッキンカーをしている汐里。
    同じ敷地内でスープのキッチンカーをしている、最初は無愛想な要。
    そんな2人を繋いだのが猫。
    優しくマイペースな年上の汐里と、ちょっとかたくなな年下の要と保護猫のほんわかとした温かい物語でした。
    作品で出てくる紅茶やスープなど、とても丁寧に書かれていて、
    キッチンカーのイベントがあったら寄ってみよう!と思いました。
    人との繋がりの大切さを感じた物語でおすすめです!

    レビュアー

  • 素敵な作品。心がじんわり暖かくなる。汐里が淹れる紅茶のように、要が作るスープのように。
    そして、汐里と要、二人を取り巻く人々が、それぞれ好ましい。人に恵まれた二人だなと思う。
    登場するネコ達も、それぞれの個性があって楽しい。
    恋愛要素もいい感じで入っていて、あっという間に読んでしまった。

    図書館関係者

  • 人と人とを繋ぐ猫。最初はほとんど会話も無かったような相手と、猫を通して距離が近付いていく……!
    どこまでも優しい汐里と、気まぐれな猫の様な要の距離感にきゅんきゅん! うずうず! じれったい!
    キッチンカーの仲間達も、そこのお客さんも、松本さんも。みんなが優しくて、これからの要と汐里を見守ってくれそうですね!
    あとはやっぱり、紅茶がすごく美味しそうでした。ホットチョコミントティーがとにかく気になります……!
    そして飲む人のためのオニオングラタンスープ。私に合うスパイスはなんだろう?なんて想像しながら読みました。
    もしもキッチンカーがたくさん集まるイベントを見掛けたら、絶対にお買い物に行こうと思います!
    素敵な作品をありがとうございました!

    書店関係者

紅茶と猫と魔法のスープ

表紙
  • 著:佐鳥理
  • 装画:わみず
  • 発売日:2023年12月20日
  • 価格:781円(本体710円+税10%)

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