青き瞳と異国の蓮 いわく、大坂唐物屋に呪いあり

動画

どうが

物語

江戸時代・大坂。
天下の台所と呼ばれた町の一角には、呪われている物や、いわくつきの物を扱う唐物屋・祝久屋蓬莱堂があった。
唐物屋を営むのは、「あの世から帰ってきた」という噂の青い目を持つ若き店主・璃兵衛と、エジプトから来た記憶の欠けた青年・レン
ふたりは店に持ち込まれるいわくつきの相談を、鋭い観察眼と異国の力で探求し、解決していく――。

運命をともにする“一蓮托生バディ”が物に込められた想いを追うため、魂をも駆け抜ける歴史ファンタジー!

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ものがたり

登場人物

キャラクター紹介 キャラクター紹介
とうじょうじんぶつ

短編小説

青の縁 青の縁

 ――あの日、私がいつぶりかに目にした色は青だった。
 ぼさぼさの長い髪と包帯の間からでもはっきりとわかるくらいに、私へと向けられたその瞳は輝いていた。
 海の深い青さとも、晴れた空の青さともちがう。
 それは彼だけが持っている色だった。

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たんぺんしょうせつ

古代エジプトの考え方

『青き瞳と異国の蓮』では、古代エジプトの文化も多数登場します。
その中でも重要となる、古代エジプト人の考えとは?
――人間は死後、肉体のほかに三つの存在になると考えられていた――

カー

カー

「生の全ての根源」とされるカーは、
人間の生命力や人格の役割を担っています。

バー

バー

「魂」とされるバーは、人頭に鳥の姿で表され、
魂を運ぶ役割を担っています。

アク

アク

「霊」の一種であるアクは、
死者の概念とされています。

こだいえじぷとのかんがえかた

レビュー

レンのエジプト人としての知識や考え方と、璃兵衛の怪異についての経験と和の知識が噛み合う様は見事。
更に実直なレンが、あやうい璃兵衛が妙な方向に進まないように気を使う様が、バディとして最高の相性。
この二人は互いにないものを与え合うことで存在している。まさに一蓮托生の仲。そして同じ道を歩む仲。
そう思うと二人の意地が、悪いやり取りが、改めて温かく感じられた。

レビュアー

物に憑いた想いを、時に健気に、時に恐ろしく、心奥まで響くように描き、時代やエジプトの文化などを交えて紐解いていく異色の展開がとても面白かった。
持ち込まれる相談の種類にもバリエーションがあり、意外な所に伏線が仕込まれていて、ミステリとしても毎回楽しめた。
「一蓮托生」に隠された真実と、それを優しく見守る怖がりの富次郎の存在感が光る、歴史とファンタジーとミステリが融合した新感覚の作品。

教育関係者

歴史関連が難しく書かれていないけど興味深い事も多く、二人のコンビの動きもいい。映画を字幕のみでみている感覚になりました。「こんな感じの情景だったんだろうなぁ」と脳内再生されながら今作を読んでいました。
一気読みしたい作品でしたが、一気に読むのが勿体ない作品でもあったので毎日少しずつ読むようにしていました。
こちら続編大希望です。

レビュアー

れびゅう

青き瞳と異国の蓮 いわく、大坂唐物屋に呪いあり

表紙
  • 著:結来月ひろは
  • 装画:さくらもち
  • 発売日:2024年12月20日
  • 価格:792円(本体720円+税10%)

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