ことのは文庫

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鎌倉・鶴岡八幡宮のそばにひっそりと佇む『硝子館 ヴェトロ・フェリーチェ』は、
謎めいたイケオジの店長と、時折美青年に変身する黒猫のいる不思議なガラス雑貨店。
女子高生の桐生更紗(きりゅう・さらさ)は「王子」と呼ばれる同級生・蒼井悠斗(あおい・ゆうと)が、
そこで「家業の手伝い」をしていることを知るのだが、
ここは、人の持つ唯一無二の「心の宝石」を鑑定&メンテナンスする『宝石魔法師』の一族が営む店で――!?

訪れる人たちが、それぞれ抱える心の傷を宝石の魔法が癒す、
色鮮やかなほっこりジュエリーミステリー!

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  • 桐生きりゅう更紗さらさ

    16歳。身長158㎝。黒髪セミロング。
    目が悪くコンタクトレンズを愛用。
    普段着は落ち着いた色のパンツスタイルが多め。
    男性が少し苦手(ティレニアに対しても、動物型のときより人型の時のほうが距離を取りがち)。
    この店を訪れて以来、なぜか「人の心が持つ宝石」を、
    「その人が身に着けているアクセサリー」の形で見ることができるようになる。

  • 蒼井あおい悠斗ゆうと

    16歳。身長176㎝。鼻筋の通った癒し系美少年。
    こげ茶色の髪は少し猫っ毛。
    シンプルな服が好きだが、
    何でも着こなせるので何でも着るタイプ。
    有名な画家の父親とは、あまり折り合いがよくない。
    宝石の持つ力を使い、人の心を癒すことのできる「宝石魔法師」の末裔だが、 まだ彼のことを一人前だと認めていない宝石もいるようで……。

  • ティレニア

    (人型の時は)26歳くらいの見た目。身長178㎝。
    少し長めの黒髪に、アクアマリン色の瞳を持つ美青年。
    (猫型の時は)しなやかな体を持つ黒猫。
    蒼井一族に昔から仕えている使い魔。基本は敬語で話すが、更紗を真っ先に呼び捨てにしたのも彼。
    猫のようなしなやかさで、人の心にするりと入り込むのがうまいのかも……?

  • 蒼井あおい隼人はやと

    36歳。身長179㎝。
    こげ茶の髪に同色の切れ長の目をしたいわゆるイケオジ。
    常にほぼ笑顔でマイペース。私服は明るい色が好み。
    常に宝石を求めて世界中を旅している。
    悠斗と同じく「宝石魔法師」で、更紗のように「アクセサリー」の形で「人の心の宝石」を見る力も持つ。

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「黒猫が不吉だと最初に言い出したのは、一体どこのどなたでしょうね?」

ちょっと不満げにそうつぶやいたのは、
『硝子館 ヴェトロ・フェリーチェ』の看板猫(?)ティレニア。

彼がそんなことを突然言い出したのには、どうやら理由があったようで……?

書き下ろし短編『アクアマリンの瞳』
ごゆっくり、お楽しみください。
  • 書き下ろしSSはこちら

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  • 心の宝石が壊れたらたどり着く不思議な硝子館。
    自分ではどうしようもなくなった時、スイーツとお茶でもてなしてくれて、心のメンテナンスをしてくれる。
    なんて優しい世界なんだろう。私の中の心の宝石は何色なんだろう。
    それはまだメンテナンスしなくても大丈夫なのかな?
    頑張り過ぎず、メンテナンスが必要になる前に気付いて自分にも優しくしてあげよう。
    自分のことは案外自分では分かっていないから、硝子館が必要な時に現れてくれたらいいのにな。

    鎌倉行きたいなあ。鶴岡八幡宮にも長谷寺にも、そしてもちろんこの『硝子館ヴェトロ•フェリーチェ』にも。

    (レビュアー)

  • まずは一言、言わせてください。「最高すぎます」
    話の内容が面白いのはもちろん、宝石の知識・雑学など知りたい情報が盛りだくさんで
    メモを取りながら読みました。
    連作短編ですが、どの話も最高で一気読み間違いなしです。
    読後こう感じるのでは。「自分の心の宝石の色は何色ですか?」と……。

    (レビュアー)

  • お店のお客様達の心が晴れると読み手のこちらもなんだか素敵な明るい気持ちになれたり、
    美味しそうな食べ物に反応してみたり。とても温かい楽しい気持ちで読み終えました。
    自分の心の宝石はどの石? どんな石言葉なんだろう? 
    石言葉の魔法を使うこのお店、ゆっくり時間が流れる鎌倉で探してみたくなりました。

    (書店関係者)

表紙

鎌倉硝子館の宝石魔法師
守護する者とビーナスの絵筆

  • 著:瀬橋ゆか
  • イラスト:前田ミック
  • 発売日:2022年1月20日
  • 価格:770円(本体700円+税10%)

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