下の階にはツキノワグマが住んでいる
著:鞠目 / イラスト:水川雅也
- おすすめ物件あります。築35年、動物入居可。(ただしペットの意味にあらず)――話題沸騰! 第11回ネット小説大賞受賞の極上もふもふ小説、待望の書籍化!!
- 住んでいた賃貸マンションで火事があり、急遽引っ越すことになった頑張り屋の社会人・ゆり子が紹介されたのは、「築35年・動物入居可能」の物件だった。
階下に住むのは、胸の三日月模様が印象的な、人(?)の好いツキノワグマ。
誰かとコーヒーを飲むのが大好きで、はちみつケーキが大好きで、ヒグマさんのビールが大好きで、お鍋が大好きで、冬眠の前にはクリスマス・お正月・バレンタインの贈り物などを一通り済ませてから眠りにつく。
そんなのんびりとしたクマと日々を過ごすうち、ゆり子の少し疲れた心は優しくほぐされていく。
そして彼女はいつしか、ずっと背を向けていた母と向き合ってみようと自然と思えるようになり――。
- 目次
- 【第1章】はじめましての一年目
雨の日、散歩に誘われる
春の引っ越し
夏の終わりのお誘い
秋の散歩はちょっとそこまで
月夜の散歩は乙なものである
お鍋の買い出しに行く
物足りない冬
実家に行ってみる
春はお花見弁当を
一年前に送ったクマのおばあちゃんへの手紙
【第2章】マンションで過ごす二年目
仕事帰りのコンビニで
夏のお出かけは手土産を持って
夏の終わりの買い物帰り
読書の秋……の前に母の言葉
三毛猫のお店の試食会
冬の海は寒い
朝の喫茶店は素敵な気配
一人暮らしの風邪はつらい
一人で過ごすはずだった大晦日
春が来たので
旅行が決まってから送ったクマのおばあちゃんへの手紙
【番外編】
三毛猫が定食屋を継いだ理由
- 【第1章】はじめましての一年目
発売日:2024年5月20日 価格:792円(本体720円+税10%)