かわいすぎるソーダの写真と、小説の中の登場シーンのコラボをぜひお楽しみください。

 璃子の手元には銀色のボウル。
 考え事をしながらも、せっせと白玉粉を捏ねていた。これから、お得意の白玉団子を作るつもりだ。白玉は耳たぶの硬さくらいが丁度いい。捏ね上がったところで三つに分けて、そのうちふたつにはそれぞれにかき氷の赤と青のシロップを混ぜ、色付けした。

 ぐつぐつと沸騰した湯の中に、丸めた団子をぽとんと落としていく。沈んだ団子はやがてぷくぷくと浮かび上がってきた。お団子作りは手慣れたものである。

 網杓子で団子を掬い、冷水に取る。白、ピンク、水色の、三色白玉が出来上がった。
 もちもちつるんとした白玉団子に、思わず頬が緩む。

「美味しそう」

 ぽってりと丸みを帯びたロックグラスに白玉団子を入れ、ソーダ水を注ぎ、バニラアイスを載せる。爽やかな『カラフル白玉クリームソーダ』の出来上がりだ。

 江戸時代、白玉は砂糖をかけたり汁粉に入れたりして食されていた。また夏場には白玉入りの冷や水が売られていたようだ。そこからヒントを得て、ソーダ水に白玉を入れてみたところ、かわいいスイーツが出来上がった。

(『神様のお膳 毎日食べたい江戸ごはん おかわり』P11~12より一部抜粋)

表紙

神様のお膳
毎日食べたい江戸ごはん おかわり

  • 著:タカナシ
  • 装画:pon-marsh
  • 発売日:2023年9月20日
  • 価格:792円(本体720円+税10%)

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