ことのは文庫

放課後、星空喫茶で謎解き遊びを

放課後、星空喫茶で謎解き遊びを

放課後、星空喫茶で謎解き遊びを

放課後、星空喫茶で謎解き遊びを

あらすじ

プラネタリウム好きの高校生・碓氷うすい十夜とおやは、
ある日クラスメイトの・桐山きりやまりょうから出された「謎」を解いたことがきっかけで、
放課後に謎解き遊びをする「星空探偵」の活動に誘われる。

彼らの活動拠点は「高い天井を持ち、滑らかな壁面いっぱいに、しっとりとした夜空と、
それを彩る宝石箱をひっくり返したような星々を全視界に映す
――プラネタリウムと喫茶店を融合させた空間」――『星空喫茶』だ。

満天の星々の煌きのもと、星座の逸話に絡む日常の謎を解くうちに、
彼らは、自分自身に纏わるひとつの大きな謎と向き合うことに……!?

動画

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登場人物

  • 碓氷十夜

    碓氷うすい十夜とおや

    東和高校一年生。身長百七十五センチの黒髪正統派イケメン。
    普段から基本的に感情はあまり表に出さず、表情の変化が乏しい。
    注目されるのが苦手で、出来れば目立たずに生きたいのだが、根がお人好しなのでつい無意識に他人を助けてしまって、その結果目立ち、なかなかその願いが叶わない。
    かなり不器用で、よく力の加減を間違えて割りばしを凄い方向で割る。
    好きな場所はプラネタリウム。

  • 桐山涼

    桐山きりやまりょう

    東和高校一年生。身長百七十一センチ。猫っ毛の茶髪が良く似合う『可愛い系』イケメンで、朗らかで天真爛漫で行動が謎に満ちている。
    実は割と冷たく考えも腹黒いが人当たりはいいので(『変人』という噂はあるが)女子からの人気はなかなか根強い。
    ネーミングセンスが皆無で、自分が集めた「放課後に星空喫茶に集うメンバー」を『星空探偵』と勝手に呼び始める。
    モットーは『人生、テキトーに色々執着しない方が楽』。 そんな彼が、十夜を星空探偵の活動に(半ば無理やり)巻き込んだのには、何やら理由があるらしく……!?

  • 月島千晶

    月島つきしま千晶ちあき

    名門難関女子高校の一年生。艶やかな黒髪のクールビューティ―で一見素っ気ない性格に見えるが、実は不器用で表情を出すのが苦手なだけ。 たまに冗談やボケを言っているつもりだが、若干感覚がズレているらしく、いつも滑る。
    涼の従姉妹だが常に塩対応(千晶曰く「あれ(涼)は性格が悪すぎる」)。
    元陸上部で足が速いが、球技は苦手。高校では部活には入らず、帰宅部。

  • 芹沢葉月

    芹沢せりざわ葉月はづき

    十夜たちと同じ高校、隣のクラスに在籍中の女子高生。千晶の親友(涼・千晶・葉月は同じ中学出身)。
    性格は優しく、とても素直。
    中学時代は女子バスケットボール部に所属し、エース級の活躍をしていた。
    ただ、運動神経は非常にいいが、ちょっとドジなところもあり……。
    たまに何もないところでコケかけては、なんとか自力でコケずに持ち直す、という動きをよくしている。

書き下ろしSS

『モーニングスターの不毛な議論』

黄金色のおいしそうな「金曜日のドリンク」をいただきつつ、
「星空喫茶」の片隅で、頭を抱えて悩んでいる黒髪の男子高校生が一人。

そして、そんな彼の神経を思いっきり逆撫でするように、
陽気な歌をうたいながら、近づいてくる人影があった……。

これは、本編では描かれなかった、とある「課題」についての物語。

『モーニングスターの不毛な議論』

ごゆっくりお楽しみください。

レビュー

  • プラネタリウムと喫茶店を融合させるという発想に脱帽。
    日常に紛れた謎を紐解く星空探偵の高校生四人組は勿論、 脇を固めるキャラ達も個性豊かで華やかに物語を彩っている。
    水と油のようでいて割れ鍋に綴じ蓋な碓氷と桐山のやり取りに思わず口元が緩む。
    星座をモチーフにしたスイーツに想像力と食欲を刺激され、 口の中に唾液が溢れてくるほど実際に食べてみたいと思った。
    星座、謎解き、スイーツ、青春を謳歌する高校生たち……。 どこを切り取っても楽しめる文句なしの物語。

    レビュアー

  • 高校生になった碓氷くんは桐山くんにひっぱられるように日常の謎解き探偵のメンバーに入れられて……。
    彼らの活動場所はプラネタリウムがある星空喫茶。星座にちなんだケーキやドリンクがとっても美味しそう。
    日常の謎であっても、ふむふむなるほど、と推理が冴えていて、喉に刺さった小骨が取れたようなスッキリ感。
    暗号もあって謎解きのワクワクがたまりません。
    お話のあらゆるところにギミックがあって、読み進めていくうちにココとココがリンクするのか!と驚きが。
    星座とからめて謎を解くというのが面白かったです。
    彼らの高校生活が星空喫茶で集うことによってより楽しいものになるといいな。

    レビュアー

  • 入学したばかりの、無気力な碓氷と人懐っこい桐山。性格は真逆だが、推理力は対等。つまり、ホームズとホームズのバディ。それがうまくいくのは、性格の違いと『星空探偵』をはじめとする人達がいるから。
    その2人が挑む「日常の謎」は、ギリシア神話と星座と繋がっていく。さらに喫茶店やおいしいスイーツまでもが、ギリシア神話と星座のウンチクで物語を盛り上げていく。
    こんなミステリは初めてだった。

    それだけに、ラストへ向かう急展開に息を呑んだ。
    そして『星空喫茶』のもう1つの意味に、「やられた」と思った。

    しかも、それだけでは終わらなかった。『星空喫茶』 がそこにあるのも、桐山が碓氷に声をかけ共に行動するようになったのも、こんな理由があったとは。また、無気力な碓氷の言動などにおかしな点があったのも、そんな過去があったからだったのか。物語の最後にたどり着いた時には、唖然としていた。

    これからは、碓氷は人との繋がりを大切に、明るい眼差しで様々な可能性を探っていくだろう。もちろん、『星空探偵』の面々と一緒に。

    教育関係者

書籍情報

放課後、星空喫茶で謎解き遊びを

表紙
  • 著:瀬橋ゆか
  • 装画:雪丸ぬん
  • 発売日:2024年9月20日
  • 価格:803円(本体730円+税10%)

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